売上総利益
『売上総利益』は、「粗利益（荒利益）」や「粗利（荒利）」とも呼ばれ、損益計算書上において、
売上高から売上原価を差し引いて計算される利益のことを言います。損益計算書で最初に出て
くる利益項目であり、ビジネスにおける最も大まか利益と言ってよいでしょう。
『売上総利益』は、事業（ビジネス）において販売された商品やサービスなどの利鞘の合計であり、
企業にとって収益や競争力の源泉と言えます。
なお、『売上総利益』は、企業規模や業種などによって大きく異なるため、『売上総利益』を分析
したり比較したりする場合は、「一人当たりの売上総利益」や「売上総利益率（＝売上総利益÷売
上高）」をチェックすることも重要となります。
売上総利益の業種による違いについて
一般に、売上総利益は売上原価によって左右され、その構造は業種によって大きく異なります。
１．小売業や卸売業
売上原価は、他社からの商品の仕入原価となるため、次の様に考える
と判りやすいです。
売上総利益 ＝ 売上高 − 仕入原価
２．製造業
売上原価は、自社で製造した製品となるため、次の様に考えると判り
やすいです。
売上総利益 ＝ 売上高 − 製造原価
この製造原価には、仕入れた原材料や部品などの代金以外に、工場の人件費（労務費）、
機械や設備の減価償却費、電気代や燃料代なども含まれます。
３．飲食業
売上原価は、その店（自社）で調理した食材費となるため、次の様に考えると判りやすい
と思います。
売上総利益 ＝ 売上高 − 食材費
売上総利益を含めた利益の種類について
一般に損益計算書では、以下の５つの利益が基本となります。
1) 売上総利益 ＝ 売上高 − 売上原価
2) 営業利益 ＝ 売上総利益 − 販売費及び一般管理費
3) 経常利益 ＝ 営業利益 ＋ 営業外収益 − 営業外費用
4) 税引前当期純利益 ＝ 経常利益 ＋ 特別利益 − 特別損失
5) 当期純利益 ＝ 税引前当期純利益 − 法人税等
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