事業計画書の必要性

「事業計画書は必要性」については、資金使途と借入期間によって、金融機関が求めて
くるものと理解してください。

また、「信用格付」の部分でご説明した「要管理債権」に該当する企業などにおいては、
再生計画と言う名の下で、事業計画が必要となってくることが多いです。

では、金融機関が求めないから、全く作らなくても良いかと言うと作って損をすること
はありません。企業の戦略や、将来の夢を語るにおいて、事業計画を作成して、夢を語
ることは、社員へのモチベーションの向上にもなりますし、その夢に対しての阻害要因
の把握にも役立ちます。

加えて、特に金融機関では、具体化した数字の中で、融資判断を行うことの方が多いた
め、夢が具体的な数字となって説明できることは金融機関に対する交渉力の向上にも
繋がります。

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事業計画書の種類

「事業計画書の種類」は、次の様なものが考えられます。

 1) 各プロジェクトの事業計画書

   特に不動産業や建設業で見受けられるプロジェクト毎の融資に対して求められます。
   資金需要に応じて、分割での融資実行となったり、プロジェクト終了時までの期日
   一括での融資形態となることが多いです。
   これから行う予定のプロジェクトの事業計画です。
     ・物件の所在地を始めとする概要書
     ・物件が立ち上がる工程計画
     ・当該プロジェクトの事業収支
   などを網羅して事業計画書を作成します。

 2) 新規事業の事業計画書

   増加運転資金や設備資金としての融資形態となります。
   既存事業から離れて、多角化などを図る際に求められる事業計画書です。
     ・事業の展開と収支計画、資金計画
     ・対象とする顧客基盤、エリア特性
   などから事業計画書として作成します。

 3) 既存事業の事業計画書

   増加運転資金や再生計画に対して求められます。
   再生計画の時には、金融機関のスタンスが厳しくなるため、計画と実績との差異に
   ついても、検証を求められることもあります。
   既存事業全体の事業計画書となり、
     ・受注状況
     ・取引先との売買推移
     ・各金融機関の取引シェア
   などを含めて事業計画を作成します。

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