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経営層、与信管理部署の判断
経営層、与信管理部署の「与信管理」に必要な判断は、次のことを理解し、行動する
ことと思っています。
すなわち、「与信管理」には、正解やベスト、常道というものはなく、経営と同様に
取引先との取引を行う「意思決定」を行うことです。
例えば、同業種、同規模の企業があったとしても、与信管理上問題のある取引先との
取引に際して、
1) 当該社との売上債権を損失として計上するくらいなら取引を解消する。
2) 当該社のリスクを理解して、より利幅を引上げて、リスク分を解消する売上と
利益を獲得する。
など、両極端な発想を示しましたが、まさに経営の判断と思っています。
同じ様な状況でも、経営層とのして判断が異なれば対応は、全く異なってきます。
その他、
1) 回収方法の厳しくする・・・期間の短縮、現金化
2) 担保を確保する ・・・緊急時の保全の確保
など、いくつかの方法によりリスクを回避する方法があります。
以上のことからもわかる通り、「与信管理」には、正解や常道はなく、定石となる様な
ものはありません。経営層は、自社の状況に合わせた与信管理方針、取引方針を「意思決定」
することであり、その取引方針に従った判断や運用をすることが、与信管理部署にとって、
最も望ましいことであると思います。また、この方針が曖昧なまま与信管理部署に任せて
しまうと、その曖昧さ故に、責任の所在がなく、反省と対策、そして知識、ノウハウの蓄積
なくして、実に成らない与信管理運営を行うことになります。
加えるならば、取引方針に従った運営についても、継続が必要であることは言うまでもあ
りません。。
経営層は、時々刻々と変化する情勢に対して、自社の経営状況やリスク状況を把握した上
で、与信管理の運営方針を「意思決定」していくことが大切なことと思います。